AIはどうやって1着確率を出すのか — 特徴量・学習・リーク防止の仕組み
「AIが予想します」という言葉だけでは、中で何が起きているのか分かりません。koei-ai はモデルの中身を透明に開示する方針です。このページでは、確率がどう作られているかを工程順に説明します。
1. 入力 — 公開データだけを使う
学習に使うのは各競技の公開データ(番組表・成績・確定払戻など)です。競艇なら公式にダウンロードできる番組表・競走成績ファイル、競馬なら正規ライセンス経由のデータ提供サービスを利用します。非公開情報やインサイダー的な情報は使いません(そもそも存在を仮定しません)。
2. 特徴量 — 「選手・機材・条件」を数値に変換する
生データはそのままでは学習できないため、レース単位・出走者単位の特徴量に変換します。競艇の例:
| 特徴量 | 何を表すか |
|---|---|
| コース(枠番) | 競艇では1コースの1着率が突出して高い — 最強の説明変数 |
| 級別(A1〜B2) | 選手の実力階級 |
| 全国勝率・当地勝率 | 選手の長期成績と水面適性 |
| モーター・ボート2連率 | 機材の当たり外れ |
| 直近の個人成績 | 過去レースから集計した勝率(後述のas-of集計) |
どの特徴量を使っているかは、モデルの根拠表示としてユーザーにも開示します。
3. 学習 — 勾配ブースティング決定木
モデル本体は LightGBM(勾配ブースティング決定木)です。ニューラルネットではなく決定木ベースを選ぶ理由:
- 表形式データ(選手×レース条件)では現在も最有力の手法であること
- 欠損値(馬体重未発表など)をそのまま扱えること
- 特徴量の寄与を検証しやすく、透明性の方針と相性がいいこと
出力は各出走者の「1着確率」です。学習は週次で回し、直近データを取り込んでモデルを更新します。
4. リーク防止 — 「その時点で知り得た情報」だけで学習する
予測モデルの典型的な失敗が未来リーク(データリーケージ)です。例えば「ある選手の6月の勝率」を5月のレースの特徴量に使ってしまうと、学習時の成績は見かけ上良くなりますが、本番では再現しません。
5. 評価 — log lossとedge
モデルの精度は、確率予測の標準指標である log loss で毎日検証します。そして最終的な採用判定は、市場(オッズ)との比較指標 edge だけで行います。的中率や回収率シミュレーションでモデルの採否を決めることはありません。
6. 継続改善 — 週次のPDCA
モデルは作って終わりではありません。毎週、特徴量の仮説を1つ立てて実験し、edge が改善したものだけを採用、悪化したものは記録を残して棄却する — この改善ループ自体を運用として自動化しています。うまくいかなかった実験も記録として残すのが方針です。
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