edgeとは何か — 「当たったか」ではなく「市場よりどれだけ正確か」を測る
koei-ai がモデルの良し悪しを判定する唯一の指標が edge(エッジ) です。的中率でも回収率シミュレーションでもありません。このページでは、edge が何を測っていて、なぜそれを判定基準に選んでいるのかを説明します。
オッズは「市場の予想確率」である
公営競技(競艇・競輪・競馬)のオッズは、ブックメーカーが決める固定オッズではなく、パリミュチュエル方式— 参加者全員の投票の集計 — で決まります。つまりオッズは「市場に参加した全員の意見を集約した、暗黙の予想確率」と読むことができます。
例えば単勝2.0倍なら市場は「約50%で勝つ」と見ており、10.0倍なら「約10%」と見ている、という読み方です。
控除率のぶんだけ合計は100%を超える
実際には主催者の控除(競艇・競輪はおよそ25%、競馬の単勝はおよそ20%)があるため、全出走者の暗黙確率を合計すると100%を超えます。これを オーバーラウンド と呼び、正確に比較するには合計が1になるよう正規化します。この正規化には全出走者ぶんのオッズが必要です — 勝者のオッズだけでは市場の確率分布を復元できません。
edgeの定義
edge は「モデルの予想確率」と「市場(オッズ)の暗黙確率」を、同じレース・同じ結果に対して 対数損失(log loss) で採点し、その差を取ったものです。
- edge > 0 … モデルの確率のほうが市場より結果をよく説明できている
- edge ≦ 0 … 市場のほうが正確。モデルに存在価値がない
log loss は「自信を持って外す」ことに大きなペナルティを課す採点方法で、確率予想の標準的な評価指標です。
なぜ的中率で評価しないのか
的中率は一見わかりやすい指標ですが、確率モデルの評価としては欠陥があります。
| 指標 | 問題点 |
|---|---|
| 的中率 | 1番人気だけを選び続けても高くなる。市場より優れているかを測れない |
| 回収率シミュレーション | 少ないサンプルでは偶然の高配当1本で大きく振れる。楽観バイアスが入りやすい |
| edge | 市場という強力なベースラインとの直接比較。全レースの確率が採点対象になりサンプル効率が高い |
市場(オッズ)は大量の参加者の知識を集約した、それ自体がかなり優秀な予想装置です。「市場に勝てているか」を直接測らない限り、モデルの価値は判定できない — これが koei-ai の設計判断です。
koei-aiの運用ルール
- edge は確定オッズ(公式の確定払戻データ)から算出する。取得できない期間は「判定不能」とし、無理に判定しない
- 直近14日の移動平均で判定し、サンプル数が足りない週は「保留」とする
- 回収率シミュレーションは参考値であり、意思決定には使わない
koei-ai は、確率とその根拠、市場との差(edge)まで公開する分析ツールです。
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