競馬の回収率の平均は? — 券種別の理論値と計算方法、1年でどれだけブレるか

この記事の結論

  • 競馬の回収率の平均(参加者全体)は、券種ごとの払戻率が理論値です。中央競馬では単勝・複勝80%、馬連・ワイド77.5%、三連単72.5%です。
  • 回収率は「払戻金の合計 ÷ 購入金額の合計 × 100」。外れ馬券の購入額も分母に入れます。
  • 同じ買い方でも回収率は大きくブレます。オッズ10倍の単勝を100回買うと、約28%の確率で回収率100%以上になりますが、1,000回では約1.3%まで下がります(払戻率80%を前提にした二項分布の計算)。

「競馬の回収率は平均どれくらいなのか」「自分の回収率は良いのか悪いのか」を判断するには、まず全体の平均がどこにあるかを知る必要があります。この記事では、JRAが公表している払戻率から平均の理論値を確認し、回収率の計算方法と、同じ買い方を続けたときに回収率がどれくらいブレるかを計算で示します。

本記事は情報提供を目的としたもので、投票を推奨するものではありません。あらゆる予想は参考情報であり、的中や利益を保証しません。公営競技の投票券は20歳未満の方は購入できません。投票は無理のない範囲で行ってください。

回収率の計算方法

回収率は、使ったお金に対してどれだけ戻ってきたかの割合です。

回収率(%) = 払戻金の合計 ÷ 購入金額の合計 × 100

たとえば1年で10万円分の馬券を買い、払戻金の合計が8万2,000円なら、回収率は82%です。よくある間違いは、当たった馬券の購入額だけを分母にすることです。外れた馬券の購入額も必ず分母に入れます。

エクセルやスプレッドシートで記録するなら、1行に1レース、B列に購入額、C列に払戻額(外れは0)を入れ、=SUM(C:C)/SUM(B:B)*100 で回収率が出ます。的中率は「当たった回数 ÷ 買った回数」で、回収率とは別の数字です。的中率が高くても配当が低ければ回収率は下がります(回収率と的中率の違い)。

平均の理論値は券種ごとの払戻率

競馬の馬券はパリミュチュエル方式で、売上から一定の割合を差し引いた残りを、当たった人で分けます(パリミュチュエル方式とは)。この「残す割合」が払戻率で、参加者全体の回収率の平均は払戻率にほぼ一致します。

券種(中央競馬)払戻率=全体の平均回収率の目安
単勝・複勝80.0%
枠連・馬連・ワイド77.5%
馬単・三連複75.0%
三連単72.5%
WIN570.0%

出典: JRA「6月7日(土)以降の勝馬投票法ごとの払戻率について」(2014年6月7日以降に適用)。払戻金は端数が切り捨てられるため、実際の平均はこの値をわずかに下回ります。地方競馬は主催者ごとに払戻率を決めています。競艇・競輪・宝くじなどとの比較はギャンブルの還元率・控除率 比較一覧にまとめています。

つまり、全員の平均は100%を必ず下回ります。回収率が平均を上回る人がいれば、その分だけ下回る人がいる、という仕組みです。

同じ買い方を続けると、回収率はどれくらいブレるか

「回収率100%を超える年もある」のは、実力だけでなく偶然のブレでも起こります。どれくらいブレるかを、次の単純な前提で計算しました。

単勝オッズ当たる確率買う回数回収率の範囲(中央90%)回収率の中央値回収率100%以上になる確率
2倍40.0%100回64%〜96%80%約2.7%
5倍16.0%100回50%〜110%80%約16.9%
10倍8.0%100回40%〜130%80%約27.8%
50倍1.6%100回0%〜200%50%約47.7%
2倍40.0%1,000回75%〜85%80%0.1%未満
5倍16.0%1,000回70%〜90%80%0.1%未満
10倍8.0%1,000回66%〜94%80%約1.3%
50倍1.6%1,000回50%〜115%80%約18.6%

100回程度では、オッズ10倍の単勝でも約28%、50倍の単勝なら約48%の確率で回収率100%以上になります。どちらも1回ごとの期待回収率は80%で、同じ条件です。ところが1,000回に増やすと、10倍の単勝では約1.3%まで下がります。高いオッズほどブレが大きく、少ない回数の好成績が実力によるものか偶然かを区別しにくくなります。この考え方は大数の法則と分散のきほんで詳しく説明しています。

50倍の単勝を100回買った場合の中央値が50%なのは、当たる回数がいちばん出やすいのが1回(払戻5,000円・購入1万円)だからです。平均は80%でも、多くの人は平均より下に集まり、たまに大きく当たった少数が平均を押し上げます。

回収率を見るときの注意

払戻金と税金の扱い

国税庁のタックスアンサーNo.1490「一時所得」では、競馬や競輪の払戻金は一時所得の例に挙げられています(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く)。一時所得の金額は「総収入金額 − 収入を得るために支出した金額 − 特別控除額(最高50万円)」で計算し、その2分の1を給与所得などと合計して税額を計算します。支出した金額は、その収入を生じた行為のために直接要した金額に限られます。

給与を1か所から受けている会社員などは、給与・退職所得以外の所得金額の合計が20万円を超えると確定申告が必要になります(タックスアンサーNo.1900)。回収率が100%を下回っていても、特定のレースの払戻金が大きければ申告が必要になる場合があります。個別の判断は国税庁の案内や税務署で確認してください。

よくある質問

競馬の回収率の平均はどれくらいですか?
参加者全体の平均は、券種ごとの払戻率にほぼ一致します。中央競馬では単勝・複勝が80%、枠連・馬連・ワイドが77.5%、馬単・三連複が75%、三連単が72.5%、WIN5が70%です。払戻金の端数の切り捨てなどがあるため、実際の平均はこれをわずかに下回ります。
回収率100%を超える人はどれくらいいますか?
全体の平均が100%を下回るので、長く続けるほど100%を超える人の割合は減ります。この記事の計算では、毎回オッズ10倍の単勝を1,000回買う場合、回収率が100%以上になる確率は約1.3%でした。100回だけなら約28%で、短期間の好成績は珍しくありません。
回収率はどうやって計算しますか?
払戻金の合計を購入金額の合計で割り、100を掛けます。エクセルなら購入額をB列、払戻額をC列に入れて =SUM(C:C)/SUM(B:B)*100 で求められます。外れた馬券の購入額も分母に入れるのがポイントです。
競馬で勝ったら税金はかかりますか?
国税庁のタックスアンサーNo.1490では、競馬の払戻金は原則として一時所得とされています(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く)。一時所得は特別控除が最高50万円あり、その2分の1を他の所得と合算します。申告が必要かどうかは個人の状況で変わるので、国税庁の案内や税務署で確認してください。
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